「天地無用」の荷物はどう扱われるのか

送られてきた荷物に「天地無用」の注意書きシールが貼られているのを目にしたことありませんか。

この荷物を見て「ひっくり返しても大丈夫なんだ!」なんて思った人は要注意。

「天地無用」がどういう意味を持っているのか、見ていきたいと思います。

 

注意喚起のシール


荷物を送ってもらう際、運送業者の人達に気を付けてほしいことを知らせるための注意書きシールがあります。

例えば、壊れやすい物品が入っているのであれば「われもの注意」、自分の荷物の上に他の荷物を重ねてほしくなければ「下積厳禁」などがあります。

これらの注意書きシールは実際に作業をする運送業者の人達に見えなければ、意味がありません。

あて名ラベルと注意書きシールを貼るスペースはキチンと確保しましょう。くれぐれも荷物は小さくまとめすぎないように!※最低サイズまではいくら小さくしても料金は一緒です

 

勘違いしている人も

さて「天地無用」はどういった意味なのかというと

上下を逆にしないように」取り扱ってほしいという意味です。

この場合の「無用」は「~してはならない」を指しています。「立ち入り無用」と一緒で禁止したいときに使います。

しかし、本来の意味とは逆の「上下を気にしないでOK」と誤解してしまう人も多いようです。そもそも「上下を気にしないでOK」なのであれば、そのためのシールをわざわざ貼る必要もないでしょうに
・・・。

気にしなくていいわけがない

このような誤解を生じてしまうは、「無用」を別の意味である「気にしないでよい」と勘違いして捉えてしまったからだと思います。
「心配無用」で使われる、不要であることを指した表現ではないのでお間違えのないように。

文化庁がおこなっている国語に関する世論調査(平成25年度)では、本来の意味でない「上下を気にしないでよい」が正しいと選択する人が約3割もいたようです。

しかも若い世代ほど顕著なようで、誤用の意味で認識している人の方が多かったみたいです。

 

昔よりも「天地無用」のシールもその言葉自体も目にする機会も少なくなりました。運送会社によっては「逆さま厳禁」のシールで対応していて、そっちが主流になったからなんでしょうね。




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