大震災と局の壁の厚さ

災害時は声を掛け合って協力して
「地震・雷・火事・オヤジ」
オヤジの威光は失墜しつつあるものの、地震はいまも昔も人々から恐れられています。(一説にはオヤジ=台風といわれているみたい)

地震大国である日本では歴史を振り返っても大きな地震が何回も起こり、そのたびに多大な被害を受けています。

今回は知人から聞いた話ですが大震災とその直後に建てられた郵便局の壁に関するエピソードをご紹介します

 

関東大震災の被害

1923年9月1日、マグニチュード7.9の地震が関東地方を襲いました。いわゆる関東大震災と呼ばれ約10万5千人もの人達が死亡または行方不明、住宅も37万棟(1府9県)被害を受けるなど甚大な被害をもたらしました。

通信事業を統括していた逓信省は倒壊は免れたものの、その後の火災によって焼失してしまいます。また郵便局や電信局等の通信施設も多くの被害を受けています。

関東地方1府6県の郵便局でも、1133局中232局が全焼あるいは全壊、79局が半壊しています。

 

とある局での出来事

大震災の被害を目の当たりにした人々。その衝撃は後に建てられる郵便局舎にも大きな影響を与えることになります。

たとえば壁の厚さ。震災直後に建てられた局舎は壁を分厚くして、ちょっとやそっとの揺れがきてもビクともしないように建てられたといいます。

どのくらい壁が分厚かったのかというと・・・

エアコンと室外機を結ぶために配管用の穴を開ける必要があります。

ある局でその工事を行うことになりました。

業者の見積もりでは「2〜3時間くらいで(穴が)開きますよ」と軽く踏んでいたみたいですが、実際は半日たっても穴を貫通することができなかったという、なんとも業者泣かせの逸話が残っています。

この出来事を見ても、当時の人々にとって関東大震災の与えたインパクトがいかに大きかったのか、よく物語っている話だと思います。

いつ起こるか分からない災害は本当に怖いです。耐震技術が向上したとはいえ油断は大敵ですね。



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