イタリア最大のMVNO事業者 上場から半年経ったポステ・イタリアーネ

icon-fast-backwardトップページへ

今から約一年半くらい前でしょうか、日本郵便が格安スマホ市場に参入というニュースが流れました。その後これに関するニュースは2~3つあっただけで、以降続報もなにもなく今日に至っています。
単にガセだったのか事業を断念したのか、それとも計画進行中なのか真相は分かりませんが、いつの間にか忘れ去られ、いまでは完全になかったことになっています。

それにしてもなんで郵便局が格安スマホ?と思われた方も多いと思いますが、郵便事業体がMVNOをおこなうのは珍しいことではありません。
その先端を走っているのがちょうど半年前に上場したポステ・イタリアーネです。

ポステ・イタリアーネは2007年にポステ・モバイルを設立しMVNOに参入します。ちなみにインフラはボーダフォンを利用しています。
ユーザーは昨年末時点で360万人を超えていて、これはイタリアで最大。市場シェアも半数を超え52%にものぼります。昨年の同じ時期に数字を見たときはたしか320~330万人だったと思いますが、その数を順調に増やしているようです。

バンコ・ポスタ(日本でいうゆうちょ銀行)の口座と連携させた、金融サービスの融合とモバイル決済を容易にしたことも顧客獲得に貢献した要因の一つでもあります。
MVNO Awards 2015でもMost Successful MVNO-最も成功したMVNOとMost Innovative MVNO-もっとも革新的なMVNOの2冠に輝くなど、まさにいまノリにノッている事業者かもしれません。

ただポステ・イタリアーネ全体の営業収益に占める割合はわずか1%にも届きません。
では何で収益を上げているのかというと、そのほとんどが金融関連サービスです。収益の約7割が保険サービスと突出して多く、そのあと金融サービスが約17%と続きます。

郵便事業は約12%ありますが、郵便事業自体は赤字のようです。イギリスのEconomistでも触れられていましたが、郵便以外のサービスがあったおかげで上場が検討されるに至った背景があります。もちろん赤字垂れ流しの事業体が上場なんてしたらえらいことになりますが・・・
まあ日本でも郵便事業の赤字を金融2社でカバーしていることを考えれば同じことかもしれません。

さて今日でポステ・イタリアーネが上場して半年経ちます。以前上場から一ヵ月後の株価について見ていきました。半年たった現在の株価を見てみると、中々上値が重くIPO価格(6.75ユーロ)を意識してかその前後の価格で推移しています。

11月から1月にかけて7ユーロを超える場面もありましたが、1月の中旬から下がり始め、特に2月初旬からの株価は直下。2月9日には上場来安値5.17ユーロでひけてしまいます。
ポステ・イタリアーネに問題があったというよりかは、世界同時株安の影響で他の株と同じように下げてしまったのが原因です(イタリアの株価指数であるイタリア FTSE MIB指数も日経平均も大体同じような株価の動きをしています)。

その後は株価も回復し、いまのところ売出価格前後で推移しています。